三國万里子さんのキットが届いた記事を先日アップしました。(その時の記事はコチラです)
その後、カーディガンを編むにあたり、早速ゲージを編んで指定ゲージを出すことができました。
別の言い方をすると、「スワッチを編んだ」と言い換えることができます。
ゲージ(スワッチ)の必要性については諸説ありますね。
ゲージを取るのって面倒、過去の私はこんな感じでした。
本日は、そんな過去の私の失敗談を含めた、「ゲージの必要性」についての考察記録となります。
ミクニッツ (三國万里子さんの)キットである「ハニービー柄のカーディガン」を編むのが前提として記述していますので、よろしくお願いいたします。
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三國万里子さんデザイン・ミクニッツの毛糸セットを購入 【カーディガンを編む#1】
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クリックできる目次
ゲージとは?
ゲージの意味と編み方
ゲージとは?
約15センチ四方の正方形に編み地を編み、
10センチの中に、編み目が横に何目、縦に何段かを確認する作業です。
主にはメリヤス編みで編むことが多いですが、
模様編みの場合は、模様編みで編むという状況になります。
必ず本の編み方には、毛糸の種類、ゲージ、出来上がりサイズなどが記入されています。
ゲージにおいては、
ゲージ:編み針のサイズ、 △目○段
と表記されています。
指定ゲージについて
このそれぞれの作品に書かれているゲージを「指定ゲージ」と呼びます。
この指定ゲージで編むことで、完成サイズで編める、という流れとなります。
この指定ゲージで編まない場合、
自分の編み方で編んでしまうと、仕上がるサイズが大きくなってしまったり小さくなったりしまいます。
そこで、指定ゲージで編めるかどうか、もしくは指定ゲージが出せない場合は自分のゲージでサイズ調整をしながら編むか、という選択肢に分かれてくるかと思います。
こういったゲージ専用の道具で測定
ゲージを取らなかった失敗談
ベスト編みで失敗
私は過去に、ゲージをあまずに編み始めて帳尻を合わせるのに大変だったことがありました。
かなりの模様編みで、
前身頃ほとんどを編み上げて行きましたが、うーんまずいなと思いながらも、
指定より長さが不足するという状況に陥りました。
なんとか長くしようとあれこれ工作しましたが、結果としてデザインが崩れたので結局解くことにしました。
(↓の記事に、ゲージを取らずに編み始めて断念した作品のことを記載しています)
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急がば回れ
時間がない時ほど
つい焦ってゲージをあまずに編み始めてしまうのですが、結果後の祭りになり
さらに時間がかかって遠回りになってしまうという悪循環が起こったのです。
「急がば回れ」という言葉を身をもって痛感いたしました次第です。
ゲージの必要性についての私的考察
上級者さんのゲージの能力
上級者さんたちのように、
かなり編み慣れていて「この毛糸で〇〇さん(デザイナーさんや作家さん)の編み図であれば、ゲージが取れる」という腕前があるかたは多いと思います。
編んでいる段階で(しかもかなり初期の段階)、このまま編んでいけばゲージが出せる、いやこのまま編んだらまずい、というのがと直感的にわかる先輩方です。
何度も作品を編んでいるような毛糸では自分のゲージがわかっていて、微調整だけで済んだり、
長年の冴えた勘で、要領なども素晴らしいと感じます。
さらには、自分が何号で編むと何センチで編めて、
1号サイズを落とすと何センチ小さくなる。ということもわかっておられるのです。
ウェアだったら、年間20枚も30枚という数を編んでおられる方とかザラにいらっしゃるので、
すごいなぁといつも尊敬の眼差しで作品を拝見させていただいています。
修行中の身としては?
私の場合、講師免許の取得はしましたが、まだまだ修行中の身でもあります。
だからこそ、地道に必要工程を踏んで行くのが大切だと認識しています。
上級者のレベルに到達していない、細かな調整ができない私のような「修行中」の段階の場合であれるほど、やはりゲージ(スワッチ編み)は必要な工程だと感じます。
編み物って、準備にどれだけ費やせるか、丁寧にできるかで、仕上がりに影響してくるんだなと思います。
毛糸へのダメージ
さらに、初めて扱うデリケートな毛糸であったり、質の良い毛糸のものも、
ゲージを取らずにサイズが合わなくて、解いてまた編み直す、となると毛糸へのダメージが否めません。
編み物の良いところは「解いてやり直せる」、というところでもありますが、
解くとそれだけ毛糸が弱くなるということも、知っておきたいポイントかなと思っています。
仕上がりの理想
良い毛糸で、できれば失敗せずに編み、毛糸の質が存分に発揮できる作品に仕上げたいのが理想かなと、私は思っています。
ゲージを編んでゲージ調整ができない場合の選択肢
ゲージを編んでそれを活かせるか?
ただ、ゲージを編んでも、ゲージ計算で自分のサイズなどに調整などができない場合は、
せっかく編んだゲージも無駄になってしまいます。
ただ編んだだけ、という状況で終わってしまうのです。
指定ゲージで編む選択肢
そのため、ゲージ調整ができない場合は、本や編み図に書いてある「指定ゲージ」で編むことになるかと思います。
ただ、指定ゲージに編めないことも多いです。
指定ゲージが出せない理由
指定ゲージが出せない理由としては、以下のようなことが考えられます。
- 毛糸が指定のものでないこと
- その作品を編んだ人と自分の編み方が違うこと
- 自分はきつめに編んでしまう、緩めに編んでしまうなど編み方の癖がある
では、実際三國さんの作品を指定ゲージで編むにはどうしたら良いか?
という点に入って行きたいと思います。
三國さんの指定ゲージを出すための工夫
三國さんの編み方はアメリカ式
着目したい点は、「三國さんの編み方はアメリカ式」だという点です。
三国さんが編む動画を今まで何度も拝見していました。
「すごいなー、あんなに早く綺麗に編めて」といつも食い入るように眺めていました。
綺麗な編み方をされる人の編み方は、ついついじっとみてしまいます。
棒針編みに関しては、私は基本的にフランス式で編みます。
アメリカ式にも憧れて、一通りは編めるようになりましたが、フランス式と比べるとまだ不慣れな部分が多いので、比較的編み慣れたフランス式で編むことが多いです。
できるだけ同じゲージで編みたいのであれば、
同じ編み方をするのが一番手っ取り早いですよね。
ただ、アメリカ式をマスターしていないのでマスターしないで編むと編み目がガタガタになってしまいます。
それは避けたかったので、以下のことに挑戦しました。
フランス式の編み方で、アメリカ式のゲージを出す
挑戦したことは、
アメリカ式で編む三國さんの編み方に近いように、
「フランス式でも針の運び方や糸の掛け方に留意する」ことでした。
どうしてもフランス式だと左手の指にかけたときに、
アメリカ式よりもどうしても毛糸が緩みやすいと感じます。
そこで具体的にした方法とは?
・左手の毛糸の掛け方のテンションをなるべく短くした
・毛糸を引き出してきた時に、棒針編みの棒の周りになるべく隙間をつくらないように、編み棒にぴったりと巻きつけるようにした
以上の点に気をつけたことで、今までよりもメリヤス編みの長さを調整でき、
三國さんの指定のゲージが出せるようになってきました。
何事も練習あるのみですね。
毛糸によっては異なる
ただ、毛糸が違うとどれだけ同じように編めても、結果的にゲージが違ってきてしまうので注意が必要です。
毛糸に合わせて調整する技量も必要になってくるかなと思います。
できれば同じ毛糸で同じような編み方をすることで、指定ゲージが出せるようになりますが、
毛糸が異なる時は、やはり自分の編み方でゲージをあんでそれを調整できるように
また練習あるのみなのですよね。
なかなか思うようにいかないから頑張りがいもありますし、そこが楽しいところでもあると思います。
その練習を越えれば、もうどんな作品も編めてしまうという世界がやってくるはずです 😉
ゲージ測定に便利なツール
ゲージ測定については、15センチ ほどの定規があれば簡単に目数を測ることができます。
ただ、枠があることでとても見やすくなり測定しやすくなるのが、ゲージ測定用の定規になります。
10センチの枠の中の目数と段数をチェックしていくので、
あっという間に測ることができます。
まとめ
初心者の方やウェアに編みなれていない方で、ゲージを編もうか迷っている場合は、省略せずに編まれることをおすすめいたします。
それが、編み物の成功率をあげて、編み物をより楽しく続けていくことにつながっていくと私は思っています。
それぞれのやり方や考えがあると思うので、これが全ての意見ではありませんので、
皆さんのそれぞれの編み物を楽しまれてくださいね。
お読みいただいてありがとうございました。
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