手編みスカートを編んでいく工程において、失敗防止対策として、
事前に簡単な編み図を作成することにしました。
本格的な編み図記号を使ったものではなく、自分が間違えないようにする簡易な編み図なので、
時間もそんなに要さずつくることができました。
>>>前回までの流れはこちらより
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手編みのニットスカート① 〜編み物の答えは一つではない〜
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今までの失敗談から
今回のニットスカートは140段編むこととなっています。
裾からウエストに向かって、模様編みをしながら分散減目をしながら、、、という工程。
普段は、段数を間違えないように、段数カウンターや段数マーカーを使ってカウントしているのですが、
無心で編んでいるといつも編み進みすぎてしまうことが多々あります。
そこで色々工夫しているのですが、
今回はより失敗を防ぐための手段として、模様と減目部分がパッとみてわかるように可視化することにしました。
パソコンで編み図を書く
今回は、その簡易的な編み図表を作成する方法としてパソコンを選択。
パソコンで描く編み図の方法は様々なツールを使ったものがあり、有料のものもあれば、無料のものもあり、
それぞれに色々と公開されています。
パソコンで編み図を書くソフト色々
- 無料ソフト(アプリ)を使用する方法:CAD 、With Knit など
- 有料ソフト(アプリ)を使う方法:Microsoft社(エクセル・ワード・パワポ)、adobeイラストレーター、CLIP STUDIO PAINT PRO など
上記のパソコンソフトの中では、エクセル、CAD、Withknitといったものを、色々勉強させていただきながら、
見様見真似で触ったりしてきました。
編み図がかけるパソコンソフトの一覧(一部)
比較してみると下記のような感じです。
最近はサブスクリプションでの使い方が増えてきましたが、無料体験ができるソフトもあります。
CAD | Withknit | Office | イラストレーター | CLIP STUDIO PAINT PRO |
建築・製図用 | ウェアなどに特化 | Excel、Word、PowerPointを使用して平面図がかける | 一通りの編み図が書ける | 3Dが書ける |
WSのみ | WSのみ | WS,Mac | WS,Mac | WS,Mac |
無料 | 無料 | 有料 | 有料 | 無料/有料 |
ー | ー | ー | お試し7日間 | お試しあり |
ー | ー | 12984/年
一括永久33000〜38000円前後
|
2480円/月 | 100円〜/月
一括5000円 |
注意点としては、Windows(WS)しか使えないソフトがあるという点です。
無料のソフトは二つともWindows仕様です。
オフィス製品は、パソコン内蔵のものだと準備しなくても良いですね。
エクセルで簡易な編み図表を作成する
2年ほど前から、編み図を作るにあたって色々いじってきて、まだまだ全てを使いこなせていないのですが、
今回は、仕事で資料作りやデーター収集まとめなど、日常でも使用頻度が高く、
また今までも編み図作りとして活用してきた、手技的にも慣れているエクセルにて
簡易な編み図表を作成することにしました。
自分のルールを設定する
まず作り始める前に、自分の中でルールを決めておきました。
それに伴って設定、コピペしていくのみで出来上がる簡易な編み方・編み図表です。
今回は、編み図記号も省略していて、その編み図記号の代わりに、
塗りつぶし機能を使って色で分かるようにしていきました。
<編み図作成における自分ルール>
- 今回使用する編み図記号は2種類:それぞれ色分けして使用する(黄色、青色)
- 減目するセルはピンク色で塗りつぶす
エクセルで編み図を作成開始
- 長方形の升目(横に長い□)を作成する
- 作り目は右から左方向へ、目数の数字をいれる
- 段数は下から上の方向へ、段数の数字を入れる
ポイント
- セルの大きさは、どのような設定でも影響はないのですが、今回のようなメリヤス編み・ガーター編みベースなどの場合は比率より、セルを長方形に設定しました。
- 段数は、右側にも左側にも数字を打ち込み、より数えやすいようにしています。
編み図記号を色ごとに塗りつぶしていく
次に、エクセルのカラーパレッドを使って、
表編み裏編み以外の編み図記号の部分を「塗りつぶし」機能を使っていきました。
使用している編み図記号は2種類のみなので、下記画像のように、青色と黄色とで塗りつぶしていきました。
横の幅は減目が入るので、模様と模様の幅のセルの升目数が変わりますが、
段数はパターンが同じなので、1段の模様分の配置場所が決まれば後は同じようにコピペしていくのみです。
(黄色の部分のような感じです)
ポイント
- 今回の編み図シートは、幅は二模様分で設定(模様に増目設定)。
- 段数は全て140段入力し、用紙は合計2枚。
減目部分も色を変えて塗りつぶす
減目した部分は、自分で最初に決めたように「ピンク色でセルを塗りつぶし」ていきました。
これは、テキストでも塗りつぶしてあったので、それと同じように表現したものです。
減目してなくなる目なので、色をつけておくことで色のない目を数えやすく、ミス防止にもなります。
減目記号の表記
減目の記号のみ、漢字を使って記入してみました。
自分で設定した目数と段数が、ぴったりエクセルの編み図の段数内におさめることができ、完成しました。
本格的な編み図ではなく、自分が間違えないようにわかればいい簡易なものなので、完璧ではありませんが、
文章パターンの作品を編む時などにも、自分なりにパターンを可視化できる簡易表として活用することができそうです。
これで、編むための下準備はOKとなりましたので、
実際に、プリントアウトして、さらに補足することなどを付け足したり、段数の数字にマーキングやチェックなどをして編み進めていきます。
お読みいただきましてありがとうございました(^^)
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