分散増減目法で編む手編みのニットスカートの編み図作成しましたが、編み始めのまえに、
編み物人生・初体験の「作り目300目超え」というハードルがありました。
前回までの流れは下記となります。
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手編みのニットスカート① 〜編み物の答えは一つではない〜
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手編みのニットスカート② 〜パソコンで編み図を作成〜
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クリックできる目次
ニットスカートの作り目
下から編むスカート
今回制作するニットスカートの製作は、スカートの下から編んで行き、ウエストで終わるという編み方で
ウエストではなくフレアースカートの一番広がっている部分から編み始めていくため、
約310目以上の作り目を作っていきました。
注意したのは下記の点です。
- ねじらないように気を付ける
- 目数が正確であるように気を付ける
編み出し糸を使用したスカートのつくり目
作り目を使用するのに使ったのは、おなじみ編み出し糸です。
編み出し糸は通常3.5m〜4.5mの長さであり、明らかにフレアースカートの一番広い部分を編むには長さが不足してしまうため、
同じ太さの編み出し糸を3種類、組み合わせることにしました。(白、水色、ピンク)
コットン糸を代用したらよかったのですが、
編み出し糸の滑り具合がとても気に入っているので、今回の手編みスカート製作のためにあえて編み出し糸をもう一つ買い足したのでした。
目数確認のための方法としては、20目ごとに段数マーカーを入れて数えていきました。
注意しながらも??
注意しながら編む
まずは、編み出し糸で鎖編みを300目以上あみ、
そこから目を拾って、途中ねじれがないかを確認しつつ一周させました。
2、3度ほど目数の確認と、ねじれていないかの確認をし、目数も正しくねじれもなかったことから、そのまま進めていきました。
ねじれていないと疑わず、無心で編んで行きました。
どのくらい編んだでしょう。
悲劇は起こったのです。
メビウスになってる。゚(PД`q*)゚。
あんなに気をつけていたのに、作り目がメビウスの輪になってしまいました。涙。
メビウスの原因
メビウスになった原因は3つほど。
メビウスになった原因
- 編み出し糸を3種類使用した:3種類の編み出し糸を使用したことで、その都度糸を変えた部分が不安定になっており、ねじれやすい状況になった
- 短めのコード:そのようなねじれやすさのあるところに、輪針コード80センチという、スカートの裾の1/2の短さのコードにためていったため、編み地が寄りすぎて、ねじれているかどうかの確認がしにくい状況になった。
- 編み始める前に何度も確認したが、編み始めてからは安心してしまいメビウスになっているか否かの確認を怠った。
目数については間違えずにニットピンなどのおかげでクリアしましたが、
ねじれについては回避できませんでした。
ゼロに戻す
300以上の目の15段が、ほぼ半日?1日?編んでいた時間がゼロに戻っていく悲しみです。
ほどきながら、タイムスリップのように、時間も一緒に巻き戻ったらどんなによいか。
と、悔いても何もはじまらないので、悲しいことは考えずに何も考えずにほどきました。
解いた毛糸は、玉巻器を使うことであっという間に毛糸玉にもどるので、
この過程はとても楽しいものです。
>>>毛糸玉をつくる効率の良い方法
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毛糸だまを作ろう!【手で巻く方法とロイヤル玉巻器「まきまき」でつくる毛糸玉の手順】
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編み出し糸の代用方法を教わる
そして、もう2回目は捻らないようにしたいと確認していましたところ、
「編み出し糸の代わりになるものを編んで土台にする」という技を伝授してくださるサイトを発見いたしました。
いくつかありましたが、kaushikaさんというかたのサイトを参考にさせていただきました。
http://kaushika.jugem.jp/?day=20090120
今回の試練は、この方法を知るためのものだったんだと前向きに受け止め、ありがたく活用させていただくことにしました。
編み出し糸の代用となる長編みの土台
鎖編みなしの長編み
kaushikaさんの
必要な目数を長編みで編み、滑りのいいコットン系の糸で目を拾って、そこに本体を編みつけていくという方法において、
少しだけ変更したのは、長編みの編み方を変更し、またテープは使用せずに長編みのみで行いました。
長編みの編み方としては、ダイレクトに長編みを編んでいきました。
鎖編みを作ってからだと目数を数えるのが大変なので、必要な目数のみ長編みを編んでいき、最初の目に引き抜くことで、
少しでもメビウスの輪のリスク回避となるようにしました。
(今回のメビウスによる編み直しは相当こたえました)
出来上がった長編みの土台から目を拾う
この長編み土台で編んだ、長編みの頭から鎖編みの代わりになるコットン糸で作り目の代わりになる目を拾っていき、
順調に目を拾うことができました。
さらに、長編みのずっしり感のおかげで、輪にしても何度も確認をすることなく、
コードの長さもそのままでもねじれてないのが一目瞭然でした。
長編みの土台が程よい重みがあり、重力で拾い目がより拾いやすい状況でした。
この方法素晴らしいですね!
こんなにスムーズにねじれがないことが確認できるのであれば、
鎖編みを編んで何度も何度も確認して、挙げ句の果てにねじれていて解く。という時間は何だったのかということになりますが😅
大変良い経験になりました。
今回作った「編み出し糸代用になる」長編みの土台は、
スカートだけではなく、様々な鎖編みの作り目からの編み出しの代用になるため、今後もウェアの制作などにも活用していけそうです。
<個人的なポイント>
- 今回は、ダイソーのコットン糸を使いましたが、なるべく滑りが良い方が良いので、ウールではなく、綿にしました。
- 使用してみて、糸が少し細かったので、極細〜中細ではなく、もう少し太めの合太くらいがよさそうかなと思いました。
長編みの長さを変えることで、大きな作品も小さな作品の編み出しに活用できると書かれていましたので、
色々と活用させていただきたいと思います。
この場をお借りして感謝申し上げます。
ありがとうございました。
手編みスカート、本体の編み始め
1段目から本体を編み始めていきましたが、いい感じに拾うことができました。
この後は、前回作成した手編みスカートの編み図表をチェックしながら、
ベルト部分までグングン編みすすむのみです。
失敗からの学び
今回の手編みニットスカートの作り目めの失敗談からの学びをまとめました。
- 編み出し糸は便利であるが、長さが足りない時は無理につなげて使用しない方がよい。
- コットン糸などで編み出し糸の代用とするときは、ねじれていないか確認できる長さのコードを使用する。
- コットン糸はやや太めの糸を使用すると安定する。
- 編み始める前と、編み始めた後にもその都度確認をする。
- 長編みの土台を作ると、編み出し糸の代用となる。
色々失敗をしながらも成長していけるのだと、
それこそ人生経験と同じように、その失敗からの学びを吸収し、その時間は決して水の泡でないのだと
何事もくじけずに、上を向いて、前を向いて、
七転び八起きで、ポジティブシンキングで進みます☺️
お読みいただきありがとうございました。
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